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白と黒

神絵師 Advent Calendar 2016

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表紙を描いた。切り出すと上手く見えるらしいからちょっとだけ見て。

表紙に描かれた女の子の顔をズームアップしたスクリーンショット

今まで描いたやつの表紙はこっちにあるので、良かったら買って。


僕は片桐天音(かたぎりあまね)。Twitterは@amane_katagiriである。

先日、茨城県某所で作られた神絵師 Advent Calendar 2016が、神絵師AC史上かつてない盛り上がりを見せている。飛び入り神絵師が参加したり、参加者が身近な神絵師を誘ったりの大騒ぎだ。

一方で、僕はほとんど絵を描いたことがないし、某所で行われている神絵師カツドウのやっていきにもあまり乗り切れていない。絵が描けないので、普段は適当な小説を書いてお茶を濁しているくすぶりマンである。

さて、今日は色のない世界での生活について話そうと思う。もっと言うと、今回は初めての印刷所でガンマ補正もよく分からないので白黒2値の世界の話をしよう。神絵師じゃなくても神絵師ACに参加できるってところ、しかと見ていってほしいね。

白黒2値の世界観

朝起きると、辺りが白くなっていた。黒ベタも黒いドットもほとんどないので、きっと太陽が出ているのだろうと思う。東の方角を見ると、空の一部が真っ白になっていたから、おそらくそうだ。太陽を見ているのだから眩しいふりをしてもよいけれど、まぁ君らの世界でも冬の陽射しはそんなに眩しくないだろうから、眩しくないことにしておく。

街を歩く人たちに近づいてよくよく見てみると、肌に黒い点がたくさんある。それは毛穴でも病気でもなくて、私たちにとっての肌色なのだ。美白と言うと、それは本当に真っ白になることを指し、日本人がその夢を叶えるのはなかなか難しい。白人娘ばかり集めた風俗というのは、それはそれは高価なもので我々がそうそう行けるものではない。

食事というとところどころに黒い点のあるご飯を食べることだし、漫画雑誌の巻頭コート紙ページでは、ツルツルの紙にいつもより鮮明なドットが印刷してあるだけだ。君たちにとっての色が付いているものには全て黒い点が散りばめられている。聞くに、グレースケールの世界というのもあって、白と黒の間の色があるらしい。全く想像がつかないな。

本当はみんなの世界だって2値で構成されているはずなのに、僕らはどこで別れてしまったんだろう。もう分からない。

白黒2値の世界を体験する

注意

全編通じて、縮小の影響で2値画像がグレースケール画像に変化したり、モアレが発生している場合がある。

絵を描く

とりあえず、体験の準備として絵を描いてみてほしい。上質普通紙90kgに黒いボールペンと裏写りしない黒のマジックペンで適当に描いてくれ。申し訳ないが、粗悪な配給品を使ってフローリングに裏写りしたとしても全く責任は取れない。ママには素直に謝って、パパの出世が遅いことを恨もう。

表紙の原案として紙に描かれた絵で、「自動人形」とレタリングされたヘルメットを被り、鉄パイプのようなものを握っている、胸元にリボンのある長袖の学生服を着た長髪の少女
汚い消しゴムのせいで泥棒ヒゲみたいになった。今日は(僕の)機嫌がいいので目がデカい。

取り込む

パソコンに取り込んで早速2値化しよう。必要な領域を選択した上で、Colors -> Threshold (ja: 色 -> しきい値)を選ぶ。あとで2値化することを考えて描いた絵であれば、あまり閾値を微調整する必要もないだろう。シャーペンで影を付けるのは勝手だけど、中途半端な濃さで塗ると最後に苦労する。

先ほどの原案をスキャンして2値化した画像
線をアレして色々足していきや削っていきなどをした。

色を塗る

適当にベタ塗りする。ここからはグレースケール人が行うべき仕事だから、どんな明度のグレーを使っても良い。または、フルカラーで塗った後でグレースケールに変換しても良い。やってみるとおそらくこういうイメージになる。

2値化した画像にモノクロで色を塗った画像で、ヘルメットは白抜き文字で黒く塗られ、制服は濃い灰色、他の部分は薄い灰色で塗られており、鉄パイプの部分に「automation」と「Amane Katagiri」という文字
ヘルメットを持って角材を握っている、つもり。影を付けたかったが、この絵に付けてもなと思った。

newsprint

白黒2値の世界を体験するにつき、GIMPと呼ばれる素晴らしいソフトウェアにnewsprintという役に立つプラグインがある。これは色を1色(K)、3色(RGB)または4色(CMYK)のドットに分解するものである。

GIMPでFilters→Distors→Newsprintを選んでいるスクリーンショット

必要な領域を選択した上で、Filters -> Distorts -> newsprint(ja: フィルター -> 変形 -> 新聞印刷)を選ぶ。ドットへの分離方法としては、Intensity(ja: 強度、輝度)を選ぶといいようだ。私には全て同じに見えるのだが、おそらくおまじないみたいなものなのだろう。

適当にやると、こんな感じに仕上がる。ヘルメット部分のようなベタ塗りの黒は消えてしまうので、Darken Onlyなレイヤを上に置いて黒塗り部分を上書きするなりすると良さげになる。

Newsprintでグレースケールを2値化した画像
うーん、へたっぴ。掲載用なのでモアレがジャバジャバ。

なお、newsprintではなく2値化を使ってやっていきするとこんな感じになってしまう。ただまぁこっちのほうが色々ごまかせて良い。

左から順に、濃い灰色のみ黒くした画像、薄い灰色も黒くした画像、薄い灰色も黒くした上でリボンのみ白に塗り直した画像
アレみたいですね。

白黒2値の世界ギャラリー

似たような方法を使って白黒2値で描いたものを、2014-2015の時系列順に並べた。

筑波大学現代視覚文化研究会の会誌で小説コーナーの扉絵として掲載した、2人の少女がキスをしている線画の上に「進捗どうですか」という文字を1文字ずつ配置した絵
線画をペンタブでやった気がする。描けなかったところを隠した。

同扉絵として掲載した、半袖の制服姿の少女を胸の下から膝の上まで描いたもので、スカートの下から太ももに書かれた正の字(9回分以上)がチラリと見えている絵
正の字を描いた。

同扉絵として掲載した、上から3分の2程度にぼーっとした少女の顔を描いたもので、左目にはハートマーク、右目にはハートマークと42という数字が映り込んでいる絵
42を描いた。

白黒2値の世界の魅力

特にない。世界は広いに越したことはないからだ。筆者ももう少し絵や立体の講座などを勉強して世界を広げたほうがいいと思う。

おわりに

ここまで3000000000000000時間ぐらいかかった。

明日は、hid_alma1026の予定である。色のある世界を存分に味わってほしい。

あと、冬コミでこの表紙を見かけたら適当に買っていってほしい。めちゃめちゃ余ると思うのでゆっくり来ていいよ。

おまけ

座っている猫耳の少女を模写したもの
猫を写した。

スカートをたくし上げている少女を模写したもの
女を写した。

犬耳を備えたおさげの少女を模写したが、手を描かずに途中で放棄したもの
手を写す前に飽きた。

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